私たちの生活に欠かせない住居やテナント、インフラの整備などを行う際には「足場」の存在が欠かせません。

足場を使って高所作業に従事し、塗装やメンテナンスを実施する必要があります。

 

日常生活に欠かせない足場には資格があり、取得をすることでキャリアアップも可能です。

この記事では足場工事の資格に焦点を当てます。

 

足場工事でキャリアアップを目指すには

足場は建設現場において欠かせないものです。

建設現場の多くは分業制となっており、屋根なら屋根工事業者、基礎ならコンクリート業者などが担っています。

 

足場に置いても同じ要領で、足場工事の専門業者が依頼を受けると打ち合わせを経て、設置と解体を実施しています。

 

足場工事は足場を組み立てる際に必要となる部材を管理し、現地に設置を行い、不要となった段階で一気に解体するまでが業務の一環です。

 

足場工事は建設業の中でも危険を伴う業務であることが知られており、教育・資格の制度が導入されています。

 

教育を経て資格を取得していくことで現場における「責任者」としての役割を果たせるようになり、確実なキャリアアップを目指せるようになります。

 

具体的な資格は以下のとおりです。

 

足場工事の資格とは

足場工事の基本は、まず教育制度に触れるところから始まります。

足場については従事する際に教育制度を通過しないと施工に参加することができません。

 

まずは初心者向けに「足場の組立て等作業従事者特別教育」と呼ばれるものが実施されています。

通称・特別教育と呼ばれているこの制度は、足場の組立や解体に携わる方が通過しておく必要がある資格です。

 

資格と言っても難易度が高いものではありません。

平成27年に導入されているので、すでに足場に関係する仕事に従事している方はどんな資格かご存じでしょう。

 

仮設工事に係る以上は必須ですが、特別教育は受講を経て資格の取得ができるものです。

足場のノウハウを丁寧に学ぶきっかけとなるため、人気があります。

 

足場の資格の起点となる資格ですが、責任者や監督者の立場になるには特別教育から次の段階へとステップアップをする必要があります。その資格こそが「作業主任者」のポジションを得られる「足場の組立て等作業主任者」の資格です。

 

この資格は多くの足場に関する業務に従事することができ、技能があることが証明されている資格であるためキャリアアップを着実に目指すことができます。

 

作業主任者の立場は色んな可能性を秘めており、次に詳しく解説します。

 

足場の組立て等作業主任者の世界へようこそ！

足場の現場でキャリアアップを目指すためには、まずは作業主任者としての立場を確固たるものにすることがおすすめです。

このポジションは足場の安全な仮設を行うためには現場監督者として必ず1人は配置される必要があります。

 

つまり、足場を適切に運営していく会社としては必ず作業主任者を求めていることを意味します。

 

足場工事業者として将来的に独立を目指す場合にも必須の資格のため、足場屋になりたい、と感じたらまずは作業主任者の業務をマスターすることを目指しましょう。

 

実務経験も3年を超えると目指せるので、若年層の方でも多くの作業主任者が活躍しています。

 

とびの仕事にも魅力を感じますか？

足場の仕事で確実なキャリアアップを目指すには作業主任者としてのスキルを磨くことがおすすめですが、とびの仕事に関心を持ち高所作業に従事している人も多いでしょう。

 

では。とびの分野には一体どんな資格があるのでしょうか。

飄々と作業をしている勇敢な姿は日本古来の時代から花形の仕事として愛されています。

 

とびについては「とび技能士」と呼ばれている資格があります。

この資格は国家資格なので安定感もあり、高所作業を得意とする職人の多くが取得を目指しているものです。

 

とび技能士は試験と実技とあり、勇気のある職人たちを育てる資格試験として整備されています。

一流のとび職人を目指している方はとび技能士の資格を目指されることもおすすめですよ。

 

足場工事の仕事で資格取得と同時に学んでおくべきこととは

足場工事や高所作業の華として知られるとびなどの仕事には色んな業種が存在していますが、足場工事の仕事で資格を目指す際に同時に学んでおくべきことはあるでしょうか。

 

足場の作業に従事する以上、心して臨む必要があるのはとにかく安全面です。

どうして作業主任者のような現場責任者が求められるのか、その背景には危険と隣り合わせである、という現実が横たわっています。

 

足場の現場は作業者が墜落するリスクはもちろんのこと、部材の落下などによって建設現場や隣接する建物に大きな被害を起こす可能性があるのです。

 

足場の特別教育の導入の背景にも、技能はもちろんのこと安全知識を身に付ける大切さがあったからです。

 

鉄骨関係の仕事もマスターしたい！そんな方には

仮設関係の工事に携わっていると、足場以外の仕事に関心を持つこともあるでしょう。

鉄骨関係の仕事もマスターしたい、そんな熱意を持ったなら鉄骨分野の作業主任者の講習にもチャレンジしましょう。

 

この資格は3年以上鉄骨分野に従事をしていると挑戦できる資格です。

鉄骨の組立てや解体に関しての講習で、「建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者」と言う資格です。

 

こちらも足場工事と同様で、作業主任者としての国家資格の1つとして知られています。

いくつかの資格と併用することで建設業界において優秀なポジションを獲得していける資格です。

 

現場監督者として作業をこなしたい方はぜひ取得を目指してはいかがでしょうか。

 

高所作業はつらい！だけど魅力に溢れています

高所作業である足場工事や鉄骨工事、そしてとび技能士などの仕事は、はっきり言って「大変」です。

高所作業はリスクがあり、どれだけ安全に業務を遂行していても危険と隣り合わせである事実は変わりません。

 

しかし、自分たちの手仕事が1つの大きなプロジェクトを支えているという実感も大きな分野です。

完成した建物を見上げた時に、自分たちの能力があったからこそ、完成したのだという大きな達成感を味わいます。

 

高所作業の魅力はこんな時に宿ります。

大変な作業ではありますが、魅力のある現場なのでチャレンジしたくなるのです。

 

まとめ

今回は足場工事における資格取得について、キャリアアップの視点から詳しく解説を行いました。

 

足場工事はもちろんのこと、関連分野のとびや鉄骨に関しての資格も紹介したので、ご関心がある方はまずは夢への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

 

足場工事をはじめとする建設業界はいつもチャンスが溢れています。