ー足場で重要なアンチとは?その使用方法と注意点について解説ー
建築現場でよく使われる足場には、様々な構成要素が必要とされます。ジャッキベースや手すりなどの部品以外にも、「アンチ」という重要な部材が不可欠です。
本記事では、足場の組み立てにおいて重要な「アンチの具体的な利用方法と、その作業中に注意すべき重要な点」を説明します。
アンチの役割とその使用方法
足場の構築には多種多様な部材が求められます。「アンチ」という部材は、主に「作業通路の床」として利用されます。
高所作業のための足場は通常、非常に狭いエリアに設置されます。そのため、各部材はスペースを効率的に使用するためにコンパクトに設計されています。これにより、限定されたスペースでも効果的な足場を構築することが可能です。
ただ、足場を設置するだけでなく、作業者の安全も非常に重要です。安定した床面がなければ、作業中に落下する危険性が高くなってしまいます。
そこで作業安全を最優先に考慮し、耐久性に優れた鋼材で作られたアンチが開発されたのです。
アンチの特性とその利点
アンチは、金属製の平板として設計されており、その表面はたくさんの穴が空いています。これらの穴は雨水が溜まることを防ぎ、同時に滑り止めの機能も果たします。つまり、これらの穴が作り出す細かな凹凸が、作業員の足元の安定を支えているのです。
アンチは、特に「枠組み足場」の構築において重宝されています。このタイプの足場は高層ビル建設にも適しており、多数のアンチが使用されます。アンチの設計は床面同士を効率的に接続できるように、比較的容易に組み込める方式で設計されているのです。
アンチの使用技術
アンチは床材として利用されます。壁面に対して垂直に配置し、フックで確実に固定することで、複数の床面を連結することが可能です。この方法により、床材を効率的な設置が可能となります。
また、足場を組む際には、最初にアンチを設置することが一般的です。なぜかというと、足場の基本的な部分を構成する要素の一つであるためです。さらに解体時には、まず鋼管などの他の部材を撤去し、最後にアンチを取り除くというような順番に解体を進めます。
アンチ使用時の主要な注意点
アンチは足場構築に欠かせない部材ですが、利用する際には以下の3つの重要な注意事項を守る必要があります。
1.正確な取り付けで踏み抜き事故を避ける
足場作業は高所で行われることが多く、転落の危険性が伴います。アンチが正確に取り付けられていない場合、足が滑って転落する危険性が高まります。
不安定なアンチの設置は、特に狭い場所での材料運搬中に踏み抜き事故を引き起こしやすいです。枠組み足場に使用されるアンチは、高所作業向けに設計されており、踏み抜きが原因での落下は重大な事故につながるため、しっかりと固定して事故を未然に防ぐことが重要です。
2.アンチと他の床材の混同を避ける
足場構築にはアンチ以外にも多くの床材が使用されます。例えば、フックのないスチール製の床材や、狭い場所向けの「踏板」といったアンチに似た資材があります。
これらはアンチと性質が異なり互換性がないため、使用する際は混入しないよう注意が必要です。足場構築時には、適切な部材選びが重要であり、アンチ以外の材料が誤って使用されないよう、細心の注意を払う必要があるでしょう。
3.正しいサイズの選択
アンチには様々なサイズがあり、特にインチとセンチメートルの単位が混在しているため、サイズを選択する際には注意が必要です。インチ単位で表記されることが多いですが、センチメートル単位での部材も増えています。
作業現場によってはセンチメートル単位を使用することもあるため、部材が混在しないように注意深く管理し、適切に分類するように心がけましょう。商品によってサイズ感が大きく異なるため、使用前には確認を行うことが重要です。
効率的な足場構築の手順
足場材にはアンチのような材料やその他似た種類の材料が含まれ、これらはサイズ表記が異なるため注意が必要です。足場を構築または解体する際は、注意深く作業を進めることが重要です。
安全かつ効率的な足場工事を進めるために、以下の3つのポイントを紹介します。
部材の適切な管理と保管方法
足場の構築には多種多様な部材が必要で、これらの部材の管理と保管は非常に重要です。特に、アンチを含む枠組み足場は部材が多いため、サビや劣化を防ぐために適切な保管が必須です。不適切な管理は足場の損傷や劣化を招き、事故に繋がる可能性があります。
保管においては、労働安全衛生法が具体的な指示を提供しています。特に労働安全衛生法第559条では、材料の保管方法について触れられており、損傷や形状変化を避けるための日常的な管理が強調されているので、確認しておきましょう。
転落事故の防止策の実施
足場の設置に際しては、アンチが作業員の移動用スペースとして設計されているため、迅速かつ適切な設置が求められます。安全な足場の組立てには、転落防止の対策が不可欠です。これには、手すりの先行設置や安全ベルトの使用、悪天候時の作業中断などが含まれます。
不十分な安全措置は転落事故を引き起こすリスクを高めます。現場の安全を常に最優先し、効果的な転落防止策を施すことが欠かせません。
点検者の役割と要件の強化
厚生労働省は労働災害の削減を目指し、足場に関する指導や規制を強化しています。労働安全衛生規則はその一環で、2023年10月には新たな改正が行われました。
この改正により、足場の点検者は正式に指名されることが義務化され、点検者の氏名の記載および情報の管理・保存が必須となりました。2024年4月からは足場の使用範囲を詳細に記述することも求められるため、関係者はこれを順守する必要があります。
まとめ
この記事では、足場のアンチの役割に焦点を当て、安全かつ効率的な足場構築の要点を解説しました。
アンチは多様な形状やサイズで提供されており、適切なものを選び、使用する際には注意が必要です。また、作業員の安全を守るためには、適切な安全対策を理解し、実施することが重要です。
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