ー足場の組立とは具体的にどのような作業?施工内容や資格を紹介ー
建設現場で欠かせない存在である足場ですが、元々は細やかな部材であり、組立を行うことによって使用できるようになります。では、組立作業とは具体的にどのような作業なのでしょうか。
この記事では、足場の組立てに関する施工内容や必要資格について、詳しく解説します。
足場の組立|施工内容とは?
建設現場にいろんな作業がありますが、高所作業が必要となる点検や修理、塗装工事などの場合には、「足場」の存在が不可欠です。足場は元々が完成しているものではなく、建物の形状や高さに合わせて調整を行いながら組立を行います。
では、具体的な施工内容とはどのようなものでしょうか。
この章では組立の施工について、流れも踏まえながら詳しく解説します。
現場確認
足場は決められた形状に完成しているものではないため、現場確認から始まるのが基本です。建物の形状や土壌を確認しながら、足場の作成に問題が無いか確認した上で、施工内容を確定します。
施工内容の確定
足場の現場確認を終えたら、施工内容を確定させます。施工日、施工に必要な注意点などもしっかりと確認。養生箇所や部材数などもこの段階で決めておきます。
足場の図面の制作
施工内容が確定したら、足場を組み立てる際に必要となる図面を作成。現場での作業について工程や施工内容も細かくあぶり出し、ロスが生まれないように丁寧に段取りを行います。
こうしたプロセスは材料数の確定にもつながる大事な作業のため、慎重に行われています。
組立開始
材料数などの確定が終わったら、施工の当日を迎えます。資材と搬入し、速やかに組立を開始します。足場の組立はその後の作業(塗装工事など)を控えているため、迅速に行うことが不可欠です。現場にも寄りますが、一般的な戸建住宅の場合には半日〜1日で完成するスピードです。
変更・解体
足場は途中で変更を余儀なくされる場合があり、必要に応じて変更作業が発生することも少なくありません。作業が終了すると、足場は不要となるため解体します。解体後は速やかに撤去します。
組立作業における注意点とは
足場の組立作業は、さまざまな高さのある建物に対して作業を慎重に進める必要があるため、常に「事故」に備えて行う必要があります。
では、組立作業の具体的な注意点とは一体どのようなものでしょうか。
主な注意点は以下の4つです。
装備の確認
足場の組立作業はいくら慣れている作業員であっても、時々墜落してしまう労災事故が発生しています。そこで、施工に従事する際には、必ず「装備」の確認をするようにしましょう。足場の組立に従事する際には、ヘルメットや安全帯を装着し、無理のない範囲での作業が必須です。
体調不良があると、資材の落下などのミスが発生するおそれがあるため、体調も含めて作業員の管理を行いましょう。
点検
足場には大変多くの部材を活用します。手すりや筋交いなどが有名な部材ですが、いずれの部材も金属でできていることが多いため、錆などの老化現象が起きていないか、慎重に点検を重ねる必要があります。
点検で金属疲労の多い足場の部材を見つけたら、取り除き新しいものへと差し替えるようにしましょう。
安全措置のある施工を行う
足場の組立作業は安全対策を行う必要があるため、基本的に「手すり先行方式」と呼ばれるものが採用されています。まずは設置の際に手すりを置くことで、墜落防止を柵のようにして防ぐというものです。
安全措置があることで、作業員が墜落しにくくなります。枠組足場などで多用されている工法です。
足場の安全対策はなぜ必要?
足場の組立作業には、安全対策を欠かすことができません。では、なぜさまざまな安全対策を必要とするのでしょうか。
足場はご存じのとおり、高所作業を行う必要があるため、数ある建築現場の中でも労災が起きやすいことが知られています。
ヒヤリ・ハットが起きやすい現場であるため、厚生労働省が主体となっている安全対策もあるのです。
労災事故を防ぐため
具体的な労災事故としては、作業員の墜落、部材の落下衝突、作業床などの踏み抜きなどが挙げられます。また、天候に配慮した足場対策を行う必要があり、無理な天候の中で足場作業を行っていると、倒壊するリスクもあります。
トラブルを少しでも減らすために、まずは足場の安全対策を行うことが必要なのです。
足場の安全対策に欠かせない資格制度とは
足場を安全に組立する際には、安全対策はもちろんのこと、足場に関する知識も身に付けていく必要があります。
では、足場の安全対策に欠かせない資格制度とは具体的にどのようなものでしょうか。
この章では資格について詳しく解説します。
特別教育
足場には通称・特別教育と呼ばれる資格制度が導入されています。
この資格は足場の初心者向けに行われているものであり、難易度はそこまで高くありません。しかし、特別教育を経ていなければ、組立作業に従事することができないためご注意ください。
講座はウェブで受講することが可能です。特別教育は基本的に安全対策の教育を目的として行われています。
作業主任者
特別教育の上位資格とも言えるものが、この作業主任者と呼ばれる資格です。
足場の作業には、作業主任者の設置が必要です。組立の現場における作業主任者とは、安全性の確認を行いながら、組立てや解体・変更の作業を指導する人を意味します。
作業主任者の取得は特別教育を経た上で、現場経験が必要です。作業自体に3年以上の従事がある、もしくは大学などの専門機関を卒業後、2年以上の組立作業経験があることが求められます。
つまり、現場経験を踏まえた上で、作業の責任者となることが求められるのです。
資格不要の足場はある?
足場には多くの種類があり、枠組足場やくさび緊結式足場といった足場の基本的なタイプについては、上記で述べた資格が必要です。では、資格不要の足場はあるのでしょうか。
結論から言うと、脚立や移動式の足場を単体で利用する場合は、資格は必要ではありません。ただし、単独使用ではなく大型の足場に付属させるように使用する場合は資格が必要となるため、十分にご注意ください。
まとめ
この記事では、足場の組立について知っておきたい施工内容の流れを中心に詳しく解説しました。組立作業は危険な作業であり、安全対策を十分に行った上で作業に従事することが欠かせません。
ぜひこの機会に足場に対してご理解を深めていただき、安全対策や施工内容にも注目してみてくださいね。
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