足場には高さ制限がある?安全な現場をつくるためのガイド
建築や修繕作業に不可欠なさまざまな種類の足場は、安全上の理由から特定の高さまでしか設置が許可されておらず、いくつかの法的な規制が定められています。
足場の高さ規制は、使用される足場の種類やその使用目的、作業環境によっても大きく異なります。これらのルールは、作業の安全性を最大限に確保するため、また作業効率を高めるために極めて重要です。
この記事では、足場の種類ごとに設けられた高さの制限と、それらが安全基準にどのように影響を与えるかについて、詳しく解説します。
また、高さ制限を超える可能性がある場合の安全対策や、安全基準を満たすための方法にも触れているので、作業現場での事故を防止して効率的に作業するためのガイドとしてご活用ください。
足場の高さ制限
建設作業において、足場の設置は不可欠ですが、その高さには種類や使用目的に応じた明確な制限が存在します。安全規準を遵守するためにも、これらの制限は厳格に守る必要があります。
枠組み足場
最大45メートルまでとされており、多くの建築現場で標準的な高さとなっています。
簡易枠組み足場
簡易枠組み足場は、主に低層建築作業向けであり、最高5.7メートルまでとなっています。小規模な修繕や塗装作業に適しており、広く用いられています。
単管足場
汎用性と組み立てやすさから多く使用されている単管足場は、最大31メートルの高さ制限があります。
ブラケット一側足場
ブラケット一側足場は、15メートルまでの高さに制限されています。支柱が一列のみなので、二則の足場が設置できない狭いスペースにも設置でき、安全かつ効率的に作業できます。
くさび式足場
くさび式足場は、31メートル未満での使用が推奨されています。強度と安定性を兼ね備えた構造が魅力で、短期間かつ低コストで組み立てられます。
足場の高さ制限超過への対策
足場の高さは最大45メートルを超えるべきではありません。しかし高層ビルの建築などの特殊な状況下では、この制限を超える必要がある場合もあります。その際は、安全性を最優先に考え、壁の連結や床板の適切な配置、柱の補強といった安全措置を徹底することが求められます。
特に、くさび式足場を31メートル以上の高さで使用する場合、基礎となる柱の上部から地面までの31メートルを超える部分では、支柱を2本組にするなどの追加措置が必要です。これは、高さが増すにつれて増大する風圧や重量に対して、足場が十分な耐久性と安定性を保持するための措置となります。
このように、足場の設置においては、種類と高さに応じた安全基準への理解と遵守が極めて重要です。作業の安全性を確保するためにも、規定された高さ制限を遵守し、必要に応じて専門家の指導を受けましょう。
労働安全衛生法にもとづく足場の安全基準
労働安全衛生法をはじめとした法律では、足場設置時における厳格な安全基準が定められています。これらの規定は、労働現場における事故を防止し、作業員の安全を確保することを目的としています。
2メートル以上の足場設置時の安全対策
足場が2メートル以上の高さに達する場合、特別な注意が必要です。
2メートルを超える足場は、高所作業に分類され、転落や落下物による危険を防ぐため、複数の安全対策を講じることが義務付けられています。対策には、適切な保護装備の使用や、足場の安定性を確保するための措置が含まれます。
2メートル未満の足場でも安全は重要
2メートル未満の足場であっても、安全対策を怠ることは許されません。どのような高さであっても、足場の設置と使用に際しては、常に安全第一の原則が適用されます。
足場を使用する際には、種類・高さを問わず、定期的な点検や作業員への適切な安全教育が必要です。
5メートル以上の足場設置と作業主任者の役割
足場が5メートル以上の高さになる場合には、足場組立て作業の責任者、すなわち作業主任者を明確に指名することが法令によって要求されます。作業主任者は、足場作業の安全性を確保するために、作業の計画、指揮、監督を行います。事業主は保有資格を確認したうえで、作業主任者を現場ごとに選任する義務があり、状況に応じた教育・指導も必要です。
5メートルを超える足場の設置において、作業主任者を配置しない場合は法令違反に該当し、事業主は法的な責任を負うことになります。そのため、足場の高さに応じた適切な管理体制の構築が不可欠です。
これらの規則の遵守は、単に法的な義務を果たすためだけではなく、作業員の生命と健康を守るためにも重要です。足場作業の安全性を高めるために設けられた基準を満たすためには、すべての関係者が高い意識を持ち、常に安全第一の姿勢で作業に臨むことが大切になります。高さに応じた規制への正確な理解と、安全対策の実施する実践力は、安全な作業環境の確保に不可欠です。
足場設置に関する届出義務
10メートル以上の高さを持つ足場で、設置から撤去までに60日を超える期間が見込まれる場合、足場設置届の提出が求められます。工事開始の30日前までに、必要な書類を整えて労働基準監督署への提出が必要です。
また届出の手続きの際には、現場の事前調査およびその調査結果にもとづく図面を作成します。届出が受理されたことを通知され次第、足場の組み立て作業に着手可能です。
まとめ
この記事では、足場設置時における高さ制限と安全管理について解説しました。
高さ10メートル以上で設置・撤去期間が60日を超える足場については、足場設置届の提出が必須であり、事前の現場調査と図面作成が必要です。10メートル以下の足場であっても、高さ制限への遵守を欠かさず、必要に応じて建地補強などの安全措置を講じることが大切です。
現場の安全は、事前の準備、法律への理解、そして一人ひとりの作業員がルールに従うことによって確保されます。各規制に則って現場でのルールを定めたら、その後は作業員へ認知させることが重要になります。全員が怪我なく安全に現場作業を終えられるよう、細かな点まで配慮した安全な現場をつくりましょう。安全性が高まれば、自然と作業効率も高まり、施工の質の向上につながります。
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