ーくさび式足場とは|施工方法や注意点、枠組足場との比較を詳しく紹介ー
足場は高所での作業を行う際に、安全を確保するために必要です。足場にはさまざまな種類があり、中でも「くさび式足場」は施工が簡単で、コストパフォーマンスに優れた足場として人気があります。
この記事ではくさび式足場に注目し、施工方法や注意点を紹介します。枠組足場との比較もご一読ください。
くさび式足場とは
くさび式足場は、鋼管を支柱として、手摺などの部材を「くさび」という部材を使って緊結させていく足場です。緊結させる際にはハンマー1本で行うことができ、作業効率に特化している足場でもあります。また、緊結させることで非常に丈夫な足場として仕上がるため、安全性も高いです。以下に足場のメリットをまとめましょう。
・施工が簡単
施工が簡単です。そのため、足場工事に慣れていない人でも、比較的簡単に組み立てることができます。
・コストパフォーマンスに優れている
他の足場工法に比べて部材数が少ないため、足場本体のコストパフォーマンスに優れています。組み立てる時間も少なく、作業効率を追求したい場合、コストを抑えて足場を施工したい場合におすすめです。
・軽い
部材本体がシンプルであり、軽いことも優れた特徴の一つでしょう。
くさび式足場の施工方法とは
ハンマー1つで完成できる、と評判のくさび式足場です。実際に組み立てる際には、どのような施工方法になるのでしょうか。この章では施工方法について流れに沿って解説します。
1.足場を設置する場所に、支柱を置く
建物の角となる部分にアンダーベースを設置します。アンダーベースは支柱の受け皿となるものです。支柱を差し込み、固定させていきます。
2.支柱をハンマーで固定し、手摺を固定
支柱をハンマーで固定したら、手摺の固定に移ります。手すりを固定したあとは、1カ所だけ本足場型式として施工します。ここからがさらに特徴的です。くさび式足場には、等間隔に沿ってハンマーで部材を連結できるように設計されており、リズミカルに施工が進みます。
3.作業板の設置
作業板は作業員が歩く場所です。踏板と呼ばれることもあります。作業床が必要な箇所に対してはブラケットを優先して設置した後に、踏板をはめ込んでおきます。支柱と横木をくさびで締め付けます。作業床から90センチを測定し、手摺をはめこんだらくさび式足場の1層目の完成です。2層目以降もこの流れの作業を繰り返していくことになります。適切な幅を確認し、支柱がしっかりと固定されているか確認しながら作業を進めましょう。
くさび式足場の注意点とは
施工が簡単で多くの現場で愛用されているくさび式足場には注意点があります。実際に施工する際には、以下の点に注意が必要です。
足場を設置する場所の状況を確認する
足場を設置する場所の地盤が弱い場合は、足場が傾いたり、倒れたりする可能性があります。そのため、足場を設置する場所の状況を確認してから、施工を行うようにしましょう。特に地盤がぬかるんでいる場合は、足場の倒壊リスクがあるため対策が必要です。
部材の安全性を確認する
くさび式足場をはじめ、足場はさまざまな部材を使用します。もしも部材が錆びていたりすると、足場が倒壊するおそれがありますのでご注意ください。
足場の定期的な点検を行う
足場は、経年劣化によって安全性が低下する可能性があります。そのため、足場を定期的に点検するようにしましょう。部材が安全に保管されているか、確認をすることも大切です。
安全にくさび式足場を施工するコツとは
足場工事の中でも、簡単に施工できることで評価の高いくさび式足場です。安全に作業を進めるにはどのようなコツがあるでしょうか。
作業員の安全を確保する
足場工事を進める場合には、作業員の安全を十分に確保する必要があります。作業員は安全帯を着用し、墜落防止に努めるよう心がけましょう。作業板(踏板)の上を歩く際は、板の端に近づかないようにし、踏み外しをしないように注意することも大切です。実際に労災事故として、板の踏み抜きが発生しています。
・足場板に重すぎるものを載せない
作業者が歩く足場板は、しっかりはめ込まれているか確認をする必要があります。重すぎる物を置いているとバランスが崩れてしまうおそれがあるため、部材の放置はしないように心がけましょう。
騒音に注意する
ハンマーで打ち付けて組み立てを行うくさび式足場は、枠組足場や単管足場と比較すると、騒音が発生しやすい足場です。近隣住民から苦情が出てくるおそれがあるため、工事の前には必ず作業日時の連絡をするようにしましょう。周囲に理解を求めておくことで、無駄なトラブルを避けられます。
高層にも向いている?枠組足場との違いは
くさび式足場は、近年、さまざまな場所で使用されるようになりました。高層向きとして知られる枠組足場との違いを具体的に解説します。
枠組足場とは
スタンダードな足場として全国で使用されている枠組足場は、部材数は多いものの安全性が高く、高層向けの足場として知られています。塗装、建物の修繕工事などで使用されることが多く、人気があります。
くさび式足場との違い
枠組足場とくさび式足場では、組立方法において大きな違いがあります。
くさび式足場は部材を緊結させることで固定していきますが、枠組足場の場合はボルトや番線といった部材を使って1つずつ固定していきます。固定方法で言うと、くさび式足場の方が圧倒的に簡単です。
高層に向いているのはどちらか
高層の建物に多く使用されているのは、現在でも枠組足場です。導入された歴史も古く、現場での実績も豊富な足場であることから、定番の足場として高層向けに活躍しています。
一方のくさび式足場も、近年では中層~高層の建物にも普及しており、今後活躍の機会が広まっていくと考えられています。高層にも十分な強度があるため、組立のしやすさから多くの現場で活躍できるでしょう。
まとめ
くさび式足場は、ハンマー1本で施工ができる優れた足場です。コストパフォーマンスに優れており、今後も多くの現場で活用することでしょう。ただし、簡単だからこそ、作業手順や部材の管理について、今一度注意を深める必要があります。また、建物の高さによっては枠組足場との比較も重要です。くさび式足場のメリットや注意点を踏まえて、安全な現場工事を進めていきましょう。
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